小さめ美術館の森

山中現 個展

概要

東京 不忍画廊で9月5日から開催された、山中現(ヤマナカゲン)氏による個展です。会場奥の小展示スペースを利用した展示となっており、絵本「こもりうた」から水彩画・油彩作品など20点が展示されています。

山中現氏は80年代から、木版画を中心に活動を始め、銅版画・ガラス絵・油彩・水彩など、多彩な作品を発表しています。

日常のなんでもない風景を、柔らかな色合いと輪郭で描かれた作品たちは、うつりゆく雲のように穏やかな魅力があります。

展示作品

こもりうたより「うたいながらわたしは」
星が浮かび始めた空のもと、体を揺らしながら、親子はどんな歌を口ずさむのでしょうか。
ぼんやりとした色使いが、陽が落ちていく美しい時間の経過を感じさせます。

「ひとつの家」

「雲の在る場所」

「夜」
さみしげにきらめく星空。丸みをおびた縁取りが、闇をやさしく浮かび上がらせます。
空の下は昼間の喧騒を忘れた街並みのようにも、異国的なタイル壁のようにも見えます。

「四つの場所」

「記憶の塔」
空に浮かんでいるように見えるのは、心の中を描いているからでしょうか。
屋根、小さな窓、煙突。慣れ親しんだ家のように見える一方、
容易に中をのぞくことはためらわれるような、毅然とした佇まいを感じます。

鑑賞後記

和やかな作品たちに囲まれた展示空間は、まるで時間がゆっくりと流れているようでした。ふんわりとした色合いは、幼いころに見た絵本を想起させるような懐かしさがあります。シンプルな色、形にも関わらず、小さなキャンバスの上には、日々がうつろい行く様子が閉じ込められているようです。

ぼんやりとした幼少時代を、改めて振り返りたくなるような展示でした。

展示情報

展示名:山中現 個展
作家:山中現
期間:2017年9月5日(火)~9月22日(金)

展示場所:不忍画廊 小展示室(月・祝日休廊)
最寄り駅:東京駅、都営浅草線 日本橋駅

所在地:東京都中央区日本橋3-8-6 第二中央ビル4F

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