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平木美鶴 個展|あふれる色彩

展示概要

2018年1月に日本橋タカシマヤ美術画廊で開催された、平木美鶴(ヒラキミツル)氏の個展です。

平木氏は1983年に多摩美術大学大学院を修了し、以降、木版画の抽象作品を中心に制作を続け、国内海外において数多く作品を発表しています。

本展では日常をモチーフにした、新作木版画・アクリル絵画が展示されました。

展示作品

「観天望気」
本展で最も大きな作品です。2017年5月から制作がはじまり、長い期間を経て完成しました。下部の肌色の領域は大地を意味しており、豊かな色彩には制作期間中の季節のイメージなどが込められています。

 

「赤い絨毯」
美しいグラデーションに目を奪われます。情熱的な色を放つとともに、しとやかで気品のある雰囲気を感じます。

 

「食卓の金魚」

 

「緑の絨毯」

 

アクリル画の胸をすくような色合いは、下地材などを幾重にも塗り重ねることによって表現されています。

 

「空花(2017.6)」
大地から芽を出し、空に向かって咲き誇る花がイメージされた作品です。

 

左「Matisseの金魚(2)」 右「夏の果実(3)」

 

「テーブルと果実」

 

解説・鑑賞後記

踊るような伸びやかな色彩、琴線に触れるような温かみのあるグラデーション。移り変わる季節、土中より芽を出しやがてまた土に帰っていく、という生命の流転。豊かな色合いには、そんなあらゆるものが込められているようです。

さんさんと輝く太陽の熱気、自由奔放に咲き誇る植物、土の匂い、それらが風とともに作品から流れてくる。刻々と変化する日常の風景を、時間ごと閉じ込めてしまったかのような作品に、ただただ圧倒されました。

平木氏は抽象画を描き続けています。写実的に描こうとすると、輪郭をぼかしたり影をつけたり、心で感じた鋭さが失われてしまう。その点抽象画は、色や形を感じたままに力強く表現することができるからです。抽象に対する想いは、制作を初めた当初より一貫していると平木氏は話します。

平木氏は日常をテーマに数多くの作品を制作しています。家や庭などの生活空間がモチーフになったり、自宅からアトリエに向かう間に浮かぶ様々な想いから、インスピレーションを受けたりすることもあるそうです。

言葉では語り切ることのできない色彩が持つ力、絵画の魅力を深く感じさせるような素晴らしい展示でした。

展示情報

展示名:あふれる色彩
作家:平木美鶴(ヒラキミツル)|Facebook
期間:2018年1月10日(水)~1月16日(火)

展示場所:日本橋タカシマヤ美術画廊
最寄り駅:東京、日本橋

所在地:〒103-8265 東京都中央区日本橋2丁目4-1

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